2022年1月に読んだ作品の中からベスト3を紹介!
年始めの1月、皆さんはどんな作品を読みましたか?!
私は1月は10作の作品を読みました。
その中から、これは良かった!と思えたベスト3を紹介したいと思います。
本選びに悩んだときの参考にしてもらえたら嬉しいです。
同じ作品を読んだ!良かった!っていうコメントもお待ちしてます^^
それではどうぞ!
2022年1月ベスト3
第3位『あの日、君は何をした』まさきとしか
なぜあの日、君は死ななければならなかったのか?
想像できないストーリー展開、驚愕のラストを楽しめる作品。
ミスリードも巧みで、見事に転がされる。「してやられた感」がたまらない!
うまくいっている時には見えない内側にひそむ狂気。
誰もがそんなことはない!と言い切れない、そんな怖さがある。
事件を追うのは刑事三ツ谷と田所のコンビ。
思慮深くマイペースな三ツ谷と、まるで三ツ谷に恋しているかのような田所のやり取りが面白い。
三ツ谷&田所シリーズとして、第2作目の
「彼女が最後に見たものは」も出ています。こちらも要チェック!
第2位『線は、僕を描く』砥上裕將
・王様のブランチBOOK大賞2019
・2020年本屋大賞ノミネート作品
交通事故で両親を失い、自分の殻に閉じこもっていた大学生。
ある時、展示会場設営のアルバイトで、一人の気さくな老人と出会う。
その老人は、水墨画の巨匠・篠田湖山。
湖山に気に入られて、弟子入りすることになり、水墨画の世界に足を踏み入れる。
水墨の本質を追いかけながら、人生の本質を知る。
水墨画は、今まで触れたこともなかったけど、こんなにも美しく、力強く、奥深いものだったなんて。
真っ白な紙に、黒一色の墨で、まるで生きているかのような絵を描く。
消すことは出来ない一発勝負の芸術。
豊かな表現で描写し、今いるこの世界が美しいという、小さな幸せを感じさせてくれる。
水墨画が題材ではあるけど、人としての、生きることの本質が描かれて、凄く勉強にもなる。
素晴らしい作品です!
こちらでもう少し詳しく書いているので合わせてどうぞ。
⇒【感想】「線は、僕を描く」砥上裕將:森羅万象を水墨で描く
第1位『蜜蜂と遠雷』恩田陸
・第156回直木賞
・2017年本屋大賞受賞作
1つのピアノコンクールを描ききった作品。
自宅に楽器を持たない少年、天才少女としてデビューしながらも母を失い表舞台から姿を消した少女、
楽器店勤務のサラリーマンなど、天才たちによる競争の火蓋がきられた。
ピアノもクラシックも知識ないし、音楽の小説ってどうなんだろうって思い、
長いこと敬遠してました。が、、、素晴らしかった!
もっと早くに読めば良かったと思わせてくれる作品でした。
音を言葉で表現するのって難しいのに、曲の歴史や情景、そして、多彩な語彙で
とても色鮮やかに表現されている。
何度も何度も鳥肌が立ちました。
音楽の表現はもちろん、コンクールという独特の世界の非情さや歓喜を体験できたし、
コンクールに挑むコンテスタントたちの苦悩や葛藤、成長が人間味溢れてて、引き込まれる。
音楽家として生きる覚悟、自分の音楽とは何なんか、そもそも音楽とは何なのか。
そんな深いテーマもあり骨太な印象でした。
上下巻とボリューム満点ですが、ぜひ手に取ってみてください!
特別賞『少女七竈と七人の可愛そうな大人』桜庭一樹
北海道は旭川で生まれた川村七竈(ななかまど)。
雪の街、旭川を舞台に繰り広げられる痛切で優しい愛の物語。
地元北海道の作品ということで、特別賞にしてみました!
「辻斬りのように男遊びをしたいな、と思った。」という衝撃的な文章から始まる物語。
最初の吸引力が凄い。
え?どういうこと?ってなるよね。
狭い世間の中で、いんらんの娘として美しいかんばせを持って生まれてきた七竈。
そんな七竈の苦悩と、成長をいろんな視点から描いた物語。
まさかの犬の視点もある(笑)
「対比」がとても印象的。
真っ白な雪と真っ赤な七竈。
若さと老い。
華やかさと孤独。
平凡と美しい。
許したい。と許せない。
そして、母と娘。
様々な対比が効果的に使われていて、奥行きがとても深く感じる。
とても窮屈なんだけど、不器用な姿がどこか愛おしい。
子供の目線で見るか、大人の目線で見るかによって感じ方が全然変わる作品だと思う。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
独断と偏見で選んだ、ベスト3+特別賞。
気になった作品はありましたか?
どの作品も個性的で、とても印象的な作品ばかりでした。
本選びの参考にしてもらえたら嬉しいです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
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