【感想】「蒼海館の殺人」阿津川辰海:館シリーズ第2弾!

蒼海館の殺人 書籍

阿津川辰海さんの「蒼海館の殺人」の感想を紹介!

挫折し、引きこもった友人を救えるか?

「紅蓮館の殺人」に続く館シリーズ第2弾

タイトルの読み方は、「あおうみかん」と呼びたくなりますが、正しくは「あおみかん」です。

こちらもミステリランキングに入賞しています。

・「2022本格ミステリ・ベスト10」国内ランキング 第2位
・「ミステリが読みたい!2022年度版」国内篇   第4位
・「このミステリーがすごい!2021年度版」国内編 第5位

今回はそんな「蒼海館の殺人」を感想とともに紹介します!
(内容に触れますが、結末には触れません!)

前作の感想はこちらから。
 ⇒【感想】「紅蓮館の殺人」阿津川辰海:新しい館シリーズ第1弾!

それではどうぞ!

「蒼海館の殺人」阿津川辰海

内容

学校に来なくなった「名探偵」の葛城に会うため、僕はY村の青海館を訪れた。政治家の父と学者の母、弁護士にモデル。名士ばかりの葛城の家族に明るく歓待され夜を迎えるが、激しい雨が降り続くなか、連続殺人の幕が上がる。刻々とせまる洪水、増える死体、過去に囚われたままの名探偵、それでも――夜は明ける。新鋭の最高到達地点はここに、精美にして極上の本格ミステリ。

(文庫裏表紙より)

感想(少しネタバレ)

前作の山火事に続いて、今回は大雨による河川の氾濫
迫りくる水の恐怖の中、探偵:葛城の家で連続殺人の幕が上がる。

この探偵:葛城の家が青海館という、超絶立派な館。
そして、家族がまたすごい。

父:自信に満ち溢れた政治家
母:論理を重んじる大学教授
兄:警察官
姉:トップモデル
叔父:弁護士

これはもう嘘と建前が溢れかえってそうなメンバーですねw

当の本人「葛城」も自分の家族のことをこう言っています。

「田所君、僕は、自分の家族が苦手だ。彼らは平然と、なんでもないような顔で嘘をつく。僕の家族はね、嘘つきの一族なんだよ」

(本文より)

嘘にまみれた家族に加えて、
胡散臭い雑誌記者、田所の兄で何か企んでそうな主治医、そして、陰気な家庭教師。
こんな豪華メンバーで事件が起きないわけがない。

そして、連続殺人の幕が上がる

もう一つ、今回は前作で大きな傷を負い、引きこもってしまった探偵:葛城をどうにか
元気づけようとワトソン役の田所が奮闘します。

この田所、真っ直ぐな性格が仇となり、かなりこじらせますw

そんな田所の奮闘ぶりも見どころの一つです!

もちろん推理はものすごく論理的、かつ、大ボリュームで満足感が半端ない。
そんなに隠し事あるのか―い!って突っ込みたくなるほど。

そして、多くの謎を解き明かし、最終的な謎の解明へ!
驚愕の真実がそこには待っています。

葛城は復活するのか、迫りくる水から脱出できるのか、連続殺人の犯人は誰なのか、
本作を手に取って、楽しんでください!

P.S.
今回もトンネルが出ますw
阿津川さんはトンネルとか秘密の通路とか好きなのかな?

おわりに

いかがでしたでしょうか?

まずは前作の紅蓮館の殺人を読んでから、こちらの作品を読んでみてください!
(話が繋がっているので、本作から読むとちょっと置いてきぼりになるかもです。)

ぜひ手に取っていただけたら嬉しいです!

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

 

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