【感想】「君と抱く/夢想ペン作家日和」香輪直:心温まるほっこりファンタジー!

君と抱く 書籍

香輪直(かわなお)さんの「君と抱く/夢想ペン作家日和」の感想を紹介!

疲れた心にデトックスはいかがですか?

香輪直さんのデビュー作「君と抱く/夢想ペン作家日和

タイトルの通り、「君と抱く」と「夢想ペン作家日和」の2作品が収録されています。
CDで言うところの「両A面シングル」みたいな感じで、1冊で2度楽しめる。

絵本を読んでいるような、少しのファンタジーがあり、心温まる癒やされる作品です。

今回はそんな香輪直さんのデビュー作を感想とともに紹介します!
(内容に触れますが、結末には触れません!)

それではどうぞ!

「君と抱く / 夢想ペン作家日和」香輪直

内容

『君と抱く』
家に帰ると玄関先に赤ちゃんが!!
独身男の不思議な体験を描く、笑えて心温まるヒューマンドラマ。

『夢想ペン作家日和』
持ち主を選ぶ特別な万年筆に選ばれた日和は、その力で晴れて小説家になった。
時が経ち、死期が近くなった日和。しかし、一向に次の持ち主が現れず、しびれを切らし……。

(Google Booksより)

感想

君と抱く

独身の20代の男性が主人公。

仕事をきっちりこなし、充実感が満載、そして、明日からは3日間の休暇!
そんな最高の状況の中、家に帰ると、玄関にカゴに入った赤ちゃんが?!

リアルだと、もちろん警察に電話だ!ってなるけれども、
そこはほっこりファンタジー、とりあえず親に相談して3日間、面倒を見ることに。

もちろん赤ちゃんの世話なんてしたことない。

何もわからない中、頼りになるのは男手一人で育ててくれた自分のお父さん。

おやじさんのその手際の良いオムツ替えに正直感心した。
俺と妹を男手一つで育てたとはいえ、もう二十年以上前の経験のはずなのに、昨日まで子育てしてた育メンのように本当に手際が良かった。

「すげーなおやじさん」

(本文より)

自分が子供でいるときって、親の気持ちや凄さって見えにくいけど、
結婚して子供が出来て、自分が育児をするようになると、急に自分の親が偉大に感じますよね!

自分のために頑張ってくれてたんだ、
好きなことをやらせてくれるって親の努力の上に成り立ってたんだって。

そんな親の偉大さを感じさせてくれる、そして、赤ちゃんの可愛さに癒やされる作品です。
赤ちゃんがいきなり登場した理由には驚きましたw

子供にもおすすめできるし、
主人公と同じ独身の方、すでに育児をしている方も楽しめる内容になっています。

夢想ペン作家日和

日和はあるとき、祖父から不思議な話と共に万年筆を渡されます。
その万年筆は使う人を自分で選んでいるという。

最初はそんな話を信じられず、放置しているものの、
とあるきっかけでその万年筆を使うと、不思議なことに物語が溢れてくる!

平凡な人生だった日和は、そこから小説家としての人生をおくっていく。

残る問題は一つ、自分が書けなくなった時に、誰に万年筆を引き継ぐことになるのか…

父母も他界し夫も子供もいない私に万年筆はどうやって次の持ち主に渡せっていうのかしら、私には託せる友人さえいないのよ。

(本文より)

万年筆が紡ぐ、不思議な縁と愛を描いた物語。

劇的な展開があるわけではないのだけど、人間らしさと少しのファンタジーが融合して、
とても心が満たされる。まさにデトックス。

出てくる人が皆、いい人で、読んでる時間はふわふわとした穏やかな時間が流れます。

こちらも、子供と一緒に読みたくなる作品でした。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

どちらの作品も、嫌なところが何一つない、装丁の白い月のように優しい物語です。
私は、子供が大きくなって小説を読みたいと言い出したら、おすすめしようと思っています。

香輪直さんはこちらがデビュー作なので、これからの活躍にも期待ですね。

本選びの参考にしてもらえたら嬉しいです!

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

 

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